たんぱく質ばかりが注目されます。食物繊維はまったく見向きもされません。これは残念なことです。なぜなら食物繊維は、カロリー制限を「制限」と感じさせなくしてくれる数少ないものの一つだからです。お腹を満たし、消化をゆるやかにし、エネルギーを安定させ、食べる量を減らしてもお通じを整えてくれます。ダイエット中ずっと空腹を感じているなら、単に食物繊維が足りていないだけ、という可能性は十分あります。
ここでは実践的な話をしましょう。
目標量を一言で
1日あたりおよそ25〜35グラムの食物繊維を目指しましょう。摂取カロリー1,000kcalにつき約14グラムが目安です。ほとんどの大人はその半分がやっと、たいてい15グラムにも届いていません。グラム単位で数える必要はありませんが、多くの人が気づかないまま不足し続けている、ということは知っておく価値があります。
自然な食品を食べている限り、うっかり摂りすぎてしまうことはまずありません。食物繊維が逆効果になるのは、12グラムから40グラムへ一晩で一気に増やしたときくらいです。腸が慣れるには1〜2週間かかります。少しずつ増やし、それに合わせて水分も多めに摂りましょう。
カロリー制限中こそ重要な理由
カロリーを減らすとき、いちばん大変なのは計算ではなく空腹です。食物繊維はそれに対するもっとも安上がりな防御策です。
- カロリーなしでかさを増やせる。 野菜・豆・果物をたっぷり盛れば、ごくわずかなカロリーで物理的に胃が満たされます。胃が満たされると、脳に「食べるのをやめなさい」という信号が送られます。
- すべてをゆるやかにする。 食物繊維は糖が血流に入る速さをやわらげます。つまりエネルギーの急降下が減り、食後1時間で襲ってくる食欲も減るのです。
- 消化を滞らせない。 食べる量が減れば、出る量も減りがちです。食物繊維を多く摂ることで、ダイエットが「効いていない」と感じさせる便秘を防げます。
これらはどれもカロリーの法則を覆すものではありません。脂肪を落とすには、やはりカロリー制限の状態にある必要があります。ただ、食物繊維はその制限を耐えられるものにしてくれるのです。
目標量を無理なく達成する方法
サプリメントは必要ありません。必要なのは、いくつかの「いつもの習慣」です。
- 皮はむかずに食べる。 りんご、洋なし、じゃがいも、きゅうり。食物繊維の多くは皮の中やすぐ内側にあり、皮をむくと捨ててしまうことになります。
- 豆やレンズ豆を「特別な日のもの」ではなく「習慣」にする。 レンズ豆1カップで約15グラム。おたま1杯で1日の半分です。安くて、冷凍もきき、どんな料理もかさ増しできます。
- 全粒タイプを選ぶ。 砂糖たっぷりのシリアルの代わりにオートミール、白いパンの代わりに全粒粉パン、白米の代わりに玄米や大麦。たいていの料理では、置き換えても気づかれません。
- 食物繊維のない一品に野菜を足す。 卵料理にほうれん草をひとつかみ、パスタに冷凍グリーンピース、付け合わせにブロッコリー。冷凍でも大丈夫です。生と変わらず栄養があり、傷む心配もありません。
- おやつは果物・ナッツ・ポップコーンに。 油を使わずに作ったポップコーンは、意外なほど食物繊維が多く低カロリーなおやつです。ベリーとアーモンドをひとつかみは、袋入りのお菓子のほとんどに勝ります。
記録すべきこと
食物繊維を毎日記録する必要はありません。いつもどおり食事を記録し、週に1〜2回だけ食物繊維の合計に目を通せば十分です。もし常に20グラムを下回っているなら、どれか一食に豆を加えるか、精製された穀物を一つ全粒のものに置き換えましょう。このたった一つの変化で、たいていは不足の大部分が埋まります。
目指すのは完璧な数字ではありません。カロリー制限を「制限」と感じさせなくして、体重計の数字が動くまで続けられるようにすること。それが本当の目標です。
